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しがらき焼 宗陶苑
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●窯づめ
約40日程かけ、棚積みという方法を取る。
ツク(支柱)と棚板で積み木の様な組合せをできるだけ合理的に、炎の流れを頭に入れ、作品の表裏を考え姿・形・頭と顔が表情豊かに焼き上がるように事を念頭に作の一つ一つを積み並べていく。

奥並(オクナミ)・中並(ナカナミ)・火の舞(ヒノマイ)の順に作品の性質から区分けをして入れられる。特に火の列の床砂(トコズナ)の上に並べられる一部分(全体の約0.5%)に「灰被り(ハイカブリ)」という伝統的な土と炎が生み出す自然の変化。その様が「わび」「さび」といった簡素美を生み茶の世界に持ち込まれ、「景色(ケシキ)」と言う呼び方で、焼上がりの善し悪しの表現となっている。

窯づめ


●窯焚き
火袋(最前室)から焚き始め、練り焚き、間焚きと、余熱利用しながら順々に上部へと焚き上げていく。
二人ずつ一組になった熟錬された職人たちが技を尽くして、火の色を見、炎の流れを見、夜を徹して神経をすまして作業にあたる。

一部屋につき三ヶ所に立てられたゼーゲルコーン(温度をみる目安)を常に気にしながら薪を割る。
その音がカーンカーンと山あいに鳴り響く。果ての間(最上部の最大の部屋)まで焼き上げると10昼夜にも及ぶ。
四人の職人が約千二百束の松割木(信楽では昔から長さ尺三・胴周り四尺とされている)をくべ、持てる技術を全て生かして、やり遂げてなお、焼上がりについては天命を待つ。
窯焚き

●窯出し
三昼夜ほど冷ました後、早く焚き上がった一の間より順次、間口を切り落し窯出しをする。上部のまだ冷めきってない部屋の中の天井部の温度は200℃近い。中で息をするとツンときて頭が痛くなる。二重三重の分厚い手袋をし、夏でも長い袖のものを身につけ、息を止めて中に入り、製品や道具類を取り出し外で息を吸い込む。

想像を超えた重労働である。焼き上がりの完成品との出会いはすがすがしい。いかなる天の声であっても満足である。焼き上がりが気に入らないからと叩き割ってしまう事はない。
少しでも早く空気の入る隙間を多くしてやる。そして早く冷める。作業が進む。そのことがより良いものがより安く、消費者へ提供する事へとつながる。人それぞれの姿形が違うように、本当の物は一つ一つに違いがあるもののはず。

そんな当たり前の事を忘れかけようとはしていないでしょうか。
宗陶苑では今もなお、こんな手仕事をしております。
窯出し

●そのあと
作品の窯出しがすべて終わると、傷ついた窯自身をいたわる。家も同じで人が住まなくなった家は早く老朽化してしまいます。人が住んでいたわったら長持ちするのと同じです。

傷んだ内壁の補修をします。新たな耐火用の泥を打ち(ナカウチ作業)整える。
床にしいた砂がカチカチに固まっている。たたいて割って、入れ換える。(床砂の入れ換え)ホコリまみれ、泥だらけの地道な作業が永く窯をもたせ、良い製品造りへの布石となります。
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